20110521

支部長ブログVol.67

月毎にランダムに東京・千葉・神奈川・静岡・新潟支部長が記事を書いて投稿していきます。

千葉支部代表 中村



一般の方たちにも見ていただいているBAR DA GLORIAですが、今回は団体の方たち向けの内容となります。


我々コハダンジコンタスは毎年7月末にブラジルよりデシオ館長をお招きして、昇段式を行っています。

昇段式というと試験があってそれをパスするといったイメージがあります。
しかしカポエイラにおける昇段式は授与式といった方が近いかもしれません。
団体員は年間を通して稽古を重ね、指導者がその実力を認めれば、昇段式で次の帯を授かります。
言うなれば日々の稽古も試験なのかもしれません。

夏の昇段式に向けて今くらいの時期から指導者から皆さんに昇段の通知、もしくは今年は見送りという通知がくると思います。


まず初めて帯を授かる方へ。
黄緑帯を授かったその時からコハダンジコンタスのカポエイリスタとして認められます。
ほとんどの方がその時にアペリド(あだ名。カポエイラ内での名前)も授かります。
付けられた時はしっくりこないかもしれませんが、不思議なことに年を重ねていくごとにそのあだ名のような人物になっていってしまいます。
新たな帯とあだ名を胸に、さらに稽古に励んでいってください。


次に今年昇段の通知をされた方、または近日中に通知を受ける方へ。
おめでとうございます。
これまでの積み重ねを評価されての結果ですので大いに喜んでください。

「私にはまだ早いのではないか」
「次の帯は重た過ぎる」

黄色が入り始めた辺りの方たちに多いのですが、よくこういった意見を耳にします。
自分がカポエイラを始めた頃に憧れの先輩が身に着けていた帯であったり、めきめき上達していく後輩に劣等感を抱いていたりと、各人理由は様々です。

ここからは私の考え方ですが、そもそも帯というものは皆さんが早い遅いを決めるものではありません。
少し厳しく聞こえるかもしれませんが、早い遅いを自ら言い出した瞬間に「教わる者の謙虚さ」を失った状態になってしまいます。
裏を返せば指導者はそれくらいの覚悟と責任をもって生徒に帯を授けるものです。
皆さんの地道な稽古とその成長を誰よりも近くで見届けている指導者を信頼してください。

帯は上にいけばいく程その責任が上がるのも確かです。
コハダンジコンタスを作り上げてきた先人たちを思えばさらにその価値、その意味が重く感じるかもしれません。
ただ深く考えようと思えば帯はいくらでも重たく感じていきます。

しかし、帯はただの帯であってそれ以上でもそれ以下でもありません。
皆さんがすべきことは深く思い詰めて帯とにらめっこするのではなく、今まで通り地道に稽古を重ねるだけです。

稽古にて、
「あなたは次にこの蹴りをを行って下さい」
「こういう組手を練習しましょう」
と指導者に言われて稽古をしていると思います。
その人の取り組むべき課題を指導者は毎回考えて皆さんに与えています。

その延長上だと考えてください。
「あなたは次にこの帯をしめてください」
と、指導者からの課題を与えられているのです。
足りないならばどうするか。
届いていないならどうするか。
「その蹴りは出来ないからやりません」
指導していてそんな言葉を言われたことはありませんが、
上記であげた「教わる者の謙虚さ」を大切にして今まで通り取り組めば、今後もさらに成長していくことが出来ます。
自分を育ててくれた指導者を信じ、自分が歩んできた道を信じて、胸を張って昇段してくれることを望んでやみません。

それでも不安が残る方は先生や上級生に相談してみてください。
特に帯の近い上級生なら、よりリアルなアドバイスを貰えると思います。


そして今年は見送りという通達をされた、もしくはこれからされる方へ。
今はまだ長い道のりの途中です。
一緒に稽古を始めた同期を思うと焦りを感じてしまうかもしれませんが、あなたはあなたの道を自分の歩幅で歩み続けてください。
駆け足で昇段していく人が見逃してしまう風景をみられることが、結果先々活きてくることも良くあります。


最後に皆さんへ。
昇段する人は誇りをもって、昇段見送りの人は共に稽古に励む仲間を祝うため、
7月24日はコハダンジコンタス全員集合です!



中村

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