20101105

ブラジル渡航レポート Vol.16 その2

先月渡伯した日本支部代表によるブラジルレポートです。

日本支部代表 池村 Samurai

先日のその1の続きその2

10月23日

30aniversario
Associação de Capoeira
Cordão de Contas
16°Encontro Internacional de Capoeira

30周年記念
カポエイラ協会コハダン・ジ・コンタス
カポエイラ国際大会第16回昇段式

30周年記念と言う事もあり、昇段式にはたくさんのMestre達が駆けつけてくれました。
以下来て頂いたリオデジャネイロのMestre達のお名前(順不同)

Mestre Mintirinha
Mestre Nacional
Mestre Chita
Mestre Polaco
Mestre Malhado
Mestre Chiquinho
Mestre Michel
Mestre Crioulo
Mestre Capa
Mestre Pequeno Jo
Mestra Thiara
Contra Mestra Cleide
Contra Mestre Americo
Contra Mestre Queixudo


当協会所属
Mestre Decio
Mestre Vaga-lume
Mestre Mestiço
Contra Mestre Dunga
(Contra Mestre Samurai)

皆リオデジャネイロでずっとカポエイラを続けている方ばかりで、50年以上の経験を持つMestre達もいらっしゃいます。

こんなにたくさんのMestre達がお祝いに来て頂けたのも、Decio館長の努力や、たくさんの人との繋がりで実現したのだと思います。
11年ぶりにお会いしたMestre Michelは私の事も覚えていてくれました。他のMestre達も何度もお会いする中で、そういえばお前マッサージしてたよな?という他愛の無いお話や、80年代に日本に行った事あるぞと言うお話も伺えます。中にはヨーロッパや中国にも行かれたお話なども。
色々ありすぎてここでは書ききれません。お会いした皆さまに感謝です。

昇段式は15:00開始予定でしたが、たくさんのメストレが遠方から駆けつけてくれている関係もあり、少し押して16:00から

教会の牧師さんのお祈りと挨拶で始まり、先生方によるRoda

MestreメインのRodaで、気後れしているとチャンスを逃してしまいます。胸を借りる勢いでチャンスがあれば入ります。
その中で、Mestre MintirinhaとMestre Nacional Mestre MalhadoのJogoが印象的でした。


皆さんリオデジャネイロを代表する古いMestreで、Mestre Mentirinha とMestre MalhadoはMestre Paranaの生徒で同門だったとか。Vale tudo com jiujitsuの歌にも出てくるMestre Mintirinha、世界的な大会で良く目にするMestre National、同じRodaにいるだけで緊張します。

皆舞い上がって少しでもRodaが乱れると容赦なく激が飛びます。


そんな時間もあっという間に過ぎ、


子供達によるマクレレダンス


子供の昇段式の後、いよいよ大人の昇段式です。

まずMestre Vaga-lumeとMestre Mestiçoが2段階目のMestreの帯(黄色+白)に昇段です。
帯を締める前に、参加してくれた全てのMestreが帯を両手で握りしめ、回していきます。Mestre達の気が帯に込められて行き、最後にMestre Vaga-lumiにはMestre Decioが、Mestre MestiçoにはMestre Nacionalが帯を締めて行きます。ここに新たなレベルのMestreが誕生したのを皆で見届けるという雰囲気です。



~~補足です。~~
当団体ではMestreの帯は4段階あり、各10年置きに一つ上がります。
最初が白+緑のシマ模様
2段目が白+黄のシマ模様
3段目が白+青のシマ模様
4段目は最終段階の真っ白です。
Mestreになった年から30年後に真っ白になると言う事です。


このRodaはまさしくMestreのみしか入れません。そして2段階目以上の帯のMestreでないとこの帯は渡せません。まずはMestre Nacionalが直々にJogoを開始します。

さすがはMestreのみのRodaです。言葉では言い表せない光景が目の前で起こります。映像もありますが、映像は情報にすぎません。この空気を感じたものでないとこの事は語れないのだろうと本当に思います。新参者の私ごときがおこがましい気もしますが、責任を持って書かせて頂いています事をご理解下さい。

ほぼ全員のMestre達のJogoが終わり、今度は私の名前が呼ばれましたそこでサプライズの日本支部からのお祝いのメッセージがプロジェクターで流れ、大変驚きました。長い事カポエイラを続けて来ましたがこんな事は初めての経験でした。皆さんありがとうございます。少し笑えましたが。

ここでも同じように、来て頂いた全てのMestreに帯を握ってもらい、帯に気が入ります。私は日本人としてこの場に立っていると言う事を強く意識していました。そして、一人ひとりのメストレ達が帯を握るたびにこちらを見てくれると同時に、自然と会釈をしていました。感謝の気持ちと、これから宜しくお願いしますと言う気持ちを込めて。
最後は我が師であるMestre Decioに帯を締めてもらいます。


最初のJogoもMestre Decioと開始します。


続けてMestre Capa


Mestre Chita


Mestre Mestiço 写真がボケました。


Mestre Nacional


Mestra Thiara


Mestre Chiquinho


Mestre Crioulo


Mestre Michel


Mestre Vaga-lume


ここまで連続でMestre達とJogoをするのは初めてです。4年前Contre Mestreに昇段する時もそうでしたが、今回は特別でした。Mestre NacionalやMestre Criouloに、息が上がっているのが伝わり、握手する時に呼吸を整える時間をもらいました。そんな時はTa bom?という質問にうなずいたら再開です。

まだ映像をしっかり見ていませんが、何をしたかほとんど記憶にありません。終わってから、脇腹が痛いのはなぜだろうと思ったくらいで。とにかく全てのスイッチをオンにして挑んだ事は確かですが、非常に疲れたのは言うまでもありません。

そこからはContra Mestre、Professorと続いて行きます。
同行した千葉支部代表中村、神奈川支部代表中嶋、目黒道場主渡部がこの辺のレポートをしてくれると思いますので割合させて頂きます。

今年は見送りか、、、、と思っていたContra Mestre DungaのMestreへの昇段が最後の最後でサプライズであり、心から喜びました。


皆本当におめでとうございます。一年に一度のBatizadoは日本もブラジルも変わりません。昨年Mestreに昇段するぞとMestre Decioに言われた時は冗談かと思いましたが、Mestre Decioはその手の冗談は絶対に言いません。ですので覚悟を決めてうなづきました。
Dungaに関しても決まっていたようですが、家庭の事情があり、なかなか思うように稽古ができておらず、今年こういった形で最後に昇段すると言う事になったようです。本人はしっかり稽古して心も体も受け入れ態勢が出来てからという気持ちがあったのでしょう。ですがDecio館長が判断する事ですから、私達はただ覚悟を決めてうなずけば良いのです。その変わり、Mestreという帯には責任がありますので、ふざけた事は絶対に出来ません。

昇段式の後の打ち上げで、たくさんのメストレと話をしました。
一様に言われた事は、責任
カポエイラ家としてしっかりとカポエイラを伝えていくと言う事、そして普段からMestreとして立ち振る舞わなければいけません。

一番これは思った事も無かったと感じた事は、『道』について。
Mestreとは今までとは違う『道』を歩むのだと言われました。

一人前だと言う事で、Mestreが歩けばそこが『道』になると言う事なのかと個人的にはとらえました。

まだ新参者で何も分かりません。
ですが責任を持って歩ませていただきます。

本当に有難うございました。感謝

2010年11月6日
Mestre Samurai


参考までにメストレの年齢と本名
Mestre Mintirinha 1950- LUIZ AMÉRICO DA SILVA
Mestre Nacional 1947- ADALBERTO DE SOUZA ALVARENGA
Mestre Chita 1947- Itamar da Conceição Magalhães

1 件のコメント:

Marcello Caçapa Pietrantonio さんのコメント...

Parabéns Mestre Samurai!!!