20100512

支部長ブログ Vol.45

月毎にランダムに東京・千葉・神奈川・静岡・新潟支部長が記事を書いて投稿していきます。

東京支部目黒道場主 渡部

AFINANDO(同調)

今回のブラジルは特別だった。
これほど自分の変化を実感できた時期が今まであっただろうかと思うくらい特別だった。
自信を持って言えるのは、今回のブラジルで自分は確実に一回り大きくなれたこと。
身体も少し大きくなったのだが、それ以上に自分の中の何かが大きく膨らんだ。

そのキーワードが「同調」。
今回は4回目のブラジルという事もあってか、自分がとても自然体でいられた気がする。
ブラジルにいる間、普段の自分がそのままブラジルの生活に溶け込むことができた。
もう決して特別な経験ではなくなった。
ただ、日本での生活と一番違うのはメストレ・デシオと同じ空間で生活することだった。
メストレとはこれまでの3回も同じように生活をしてきたのだが、今回までは自分の中で越えてはいけないラインをひいてしまっていた。
もちろん今でもメストレ・デシオはとてつもなく大きな存在で、まだまだ自分の知らないはるか先の世界を歩んでいる人である。
しかし、自分でラインをひいてしまっていては外から観察することはできるが、同じ空間を共有できない。
そのラインが今回はあまりにも自然にスーッと消えてなくなった。
メストレ・デシオのリズムに自分の身体がどんどん同調し始めた。
そのラインを取り払う事が出来たのはコハダン・ジ・コンタスに8年在籍した間に積み上げてきた自分の成果だと思っている。
自分でこんなことを言うのはおかしいことだとは重々承知している。
ただ、ペットが飼い主に似てくるように今回の滞在の中で僕も少しメストレに似てきたのだと思う。
同じ空間で同じ価値観を共有することにより、メストレ・デシオの持つ色んなものが不思議なくらい自分の体に浸透してきた。
これまでは必死に学ぼうとしてきた。
もちろん今でも色んな事を学ぼう、盗もうという気持ちは持っている。
ただ、浸透してくる力というものは今までに経験したことがないくらい強い力だった。
ブラジルから帰ってきて早1ヶ月半。
一度浸透した力が抜ける気配は今のところない。
しかし、早くも次のメストレとの生活できる期間を身体が欲している。



ブラジルに着いた瞬間、もう自分の体はブラジルのリズムに同調し始める。
もはやブラジルは特別な場所ではなくなってきた。
「ベレーザ・プーラ!」と言ってマッキーニョと力強く手を合わす。
子どもたちと一緒に大量の汗を流す。
近所から聞こえる大音量の音楽に足が勝手にステップを始める。
自分は日本人である以上にマオン・ジ・オンサなんだなと実感する。

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