20100301

支部長ブログ Vol.39

毎月ランダムに東京・千葉・神奈川・静岡・新潟支部長が記事を書いて投稿していきます。

東京支部目黒道場主 渡部

JAPONES GARANTIDO

先日ミュージカル「GARANTIDO」を見に行ってきた。
ブラジルに渡った日本人、日系人が第2次世界大戦後の困難を乗り越えていくというストーリーだ。
第2次世界大戦で日本とブラジルは敵対する国となったため、ブラジルに移り住んでいた日本人や日系人は財産を凍結された上に収容施設に強制的に入れられた。
陽気で脳天気に思われがちなブラジル人は、実は一度受けた裏切りは絶対に許さず、いつまでも根に持つという国民性がある。
そんなブラジル社会で日本人や日系人が一度失った信用を取り戻すことはたやすいことではなかった。
まじめで、よく働き、嘘をつかない日本人の国民性を地道に示していくことこそがブラジルでもう一度信用を取り戻すための「GARANTIDO(保証)」だった。


3月3日、4度目のブラジルへ向けて日本を発つ。
2001年の暮れ、縁あってCapoeiraに出会い、それまで特別に思っていなかったブラジルという国が一気に関心のある国へと変わった。
2005年ブラジルに行けることなんか一生に一度しかないかもしれないチャンスと思い3週間の休みを取って日本を発ったはずが、早4度目である。
Capoeiraが僕をブラジルに近付けてくれ、行く度にブラジルの他の文化への関心をも高めてくれている。
今でももっともっとブラジルのことを知りたいという欲求が日々高まっていく。
今まで3度のブラジルはリオ・デ・ジャネイロ滞在のみで、そのほとんどを本部道場のあるイタグアイで過ごした。
しかし、今回は違う。
まず、サルバドールに向かう。
サルバドールはCapoeiraの聖地とも呼ばれる町で、あちこちにCapoeira道場があるという。
3日間と少ないが、可能な限りサルバドールのCapoeiraやその他今ではまだ想像できない色んなものを吸収してくるつもりだ。
どんなものが自分を待っていてくれるのか。
そのあとイタグアイに移動するが、今回は本部道場に留まるだけではないはずだ。
今回の目的は「自分を試す」ことなのだから。
メストレに自分がどうしたいかを伝えた結果、リオのストリートホーダや他のグループのホーダに連れて行ってもらえることになった。
ブラジルというCapoeiraの本場で、違うグループのホーダにおいて自分がいったいどれだけのCapoeiraができるのだろうか?
日本ではCapoeiraを指導している身であっても、ブラジルに行くと日本というCapoeira後進国から来た名も知らないJpaonesが来たにすぎない。
そこで自分が日本人Capoeiristaとして何を示せるのか。

今回のブラジルは僕を含め6名で行く。
それぞれが持ち帰ってくるものは、まだブラジルに行っていないメンバーやこれから行こうとしているメンバーにとっても大きな財産になると思っている。
何かの縁あってCapoeiraに出会い、Capoeiraをしているメンバーにとってブラジルという国は多かれ少なかれ関心のある国だと思う。
ブラジルという国をCapoeiraだけという狭い視野で見てほしくないとも思っている。
Capoeiraが今に至るまでの歴史、Capoeiraとともに発展してきた文化などももっと知ることができたら、もっともっと楽しいはずだ。

現在日本にいるブラジル人は、日本に住んでいる外国人の中で国別の人口では第3位である。
しかし、その割には普段あまり関わりをもってない現実もある。
ブラジルで苦しい時代を乗り越えてきた日本人の子孫も多く日本にいるというのに。
ブラジルから帰ってきたら、まだまだ日本でもできそうなことがいっぱいありそうだ。
日本人として、日本人Capoeiristaとして何をやっていけるのか。


今の時代において自分が示せる「Japones Garantido」を見つけにブラジルに行ってきます。

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