20090211

支部長ブログ VOL.2

月毎に東京・千葉・神奈川支部長が記事を書いて投稿していきます。

千葉支部代表 中村

○カポエイラ現在過去未来


先の渡伯で感じたこと。
本部では今まさに新しい世代が育っている最中です。
ホーダ(カポエイラをする時に作る人の輪)の平均年齢が10代後半である時がほとんどでした。
ブラジルに到着して間もないある日、街の中心街でカポエイラを披露することになった時も指導者レベルの者はほんのわずか。
「子どもばかりで集まって、、、これは頑張ってホーダを支えねば。。」
と、内心思っていたのですが始まってみたらなんてことはない、子どもたちの素晴らしいカポエイラによってとてもいい空気を創り上げていました。
皆で楽器を奏で、歌い、魅せる。
まさに次世代のカポエイラがそこには在りました。


彼らの前の黄金期。
個人的な見解ではありますが、それはちょうど私が初めて渡伯した2001年頃であったと思います。
若く、勢いのある同年代の同期がたくさんいて、ホーダでは常に圧力あるカポエイラがありました。
私の世代は本当に豊作で、素晴らしいカポエイリスタがそろっていました。

Valente, Chocolate, Gafanhoto, Polaco, Ali-Baba, Pe-de-Pano, magi, Orangotango, De-borracha, Adriana、、、

神の道のみを求めた者
ケガでやめざるを得なかった者
喧嘩別れした者
新たな地で生活を始めた者、、、
去った者残った者、それぞれに様々な人生模様がありましたが、上に記した者全てがまだ健在であること。
荒くれ者揃いだっただけに、それが一番神に感謝すべきことなのかもしれません。


「ここは我々の街だ!」
イタグアイという街で他団体としのぎを削る。
コハダンジコンタスの哲学を守るため、強さが前面に出ていた前世代。
そしてその世代で築かれた強さ、地位に守られ、さらにはインターネットによってカポエイラ界にも訪れた情報化社会が、美しさの強調された今の世代を作り上げているのでしょう。
どちらもまさに時代が反映したカポエイラなのだと思います。


そして未来。
先のことは誰にもわかりませんが、ただ一つ言えること。
それは良いことばかりではないということです。
何事もそうですが、良い状態を保ち続けるというのは容易ではありません。
必ず波はあります。
ただ、そこを乗り越えられるかどうかは頂点に立つ者の力量なのでしょう。
デシオ館長のゆるぎない哲学、ぶれない心が求心力となり、厳しい状況でも団体を保っていられたのだと思います。
団体が大きくなった今、これは日本でも、そして各支部レベルでも言えることです。
これから起こる諸問題は私を含め各支部長の力量が試されます。
身が引き締まる思いではありますが、斜め上を向いて力強く歩いて行く気持ちになれるのは大きい大きいデシオ館長のおかげだと思います。



今回は私が知る前黄金世代のみをお話しさせて頂きましたが、デシオ館長の思い出話ではその前の黄金世代も時々出てきます。
昔のことを語ってくれる館長の瞳は、とっても深い色をしています。
「良いことばかりではなかったが、悪いこと続きでもなかった」
色んなものを目の当たりにし、戦い、勝ち得てきた今。
団体を立ち上げて29年になる今、デシオ館長はカポエイラの未来をどう見据えているのでしょうか。
このBlogを書いているうちにだんだん気になりだしました。


次に館長と会った時に伺いたいことが、おかげで今日ひとつ増えました。




千葉支部代表 中村

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