20090314

支部長ブログ VOL.6

月毎に東京・千葉・神奈川支部長が記事を書いて投稿していきます。

千葉支部代表 中村

○言語


ブラジルはポルトガル語が公用語。
カポエイラでは当然ポルトガル語で歌います。
館長とも当然ポルトガル語で話をします。

ですがこの「当然」が難しい。
カポエイラを始め、ポルトガル語に携わること十数年。
しかしその年数を口にするのが恥ずかしくなるくらい、ポルトガル語が身に付いているとは言い難い状態です。


新しい言語を身につける場合、勉強する期間の長さよりもその濃さが重要です。
24時間のうち、どれだけその言語に浸っていられるか。
いたずらに長々と時間をかけるよりよっぽど早い習得法です。

なので言語習得には留学するのが一番。
しかし今の私にそれは叶わず。
長い年月をかけて少しずつ勉強していくしかありません。
その歩みの遅さに歯痒くなることもしょっちゅうですが、、、忍耐ですね。


また、他言語を学ぶなかで自国語の難しさを知ることもしばしば。
館長来日時に通訳をしていますが、その度日本語のチョイスに悩みます。
100点満点の訳というものが存在せず、さらに瞬間的な閃きを必要とするだけに自国語のボキャブラリーも要するのです。


そして言葉が伝わるかどうかは、聞き手側がその意味を受けとめるまでの過程も大いに関わってきます。
館長が口にした言葉でも、私というフィルターを通してしまうとその本質は既に失われています。
聞き手側がその言葉を発した人に向けてアンテナを開こうと努力をしないと、その言葉の持つ力はかなり弱ってしまうのです。

しかし自分のアンテナでやっとこさ受信した言葉は、たとえ言われてからかなりの時間が経過していようともその本質を失わず、強い力を維持し続けます。
「あの時親父はこれを伝えたかったのか、、、」なんてのもこれに当てはまるんだと思います。

そういった意味でも館長の表現方法や言葉を発する間合いは天才的だなぁとしばしば感じます。


いつも生徒さん達に言葉の勉強を勧めているのはそういう意味も含めての事です。
自分のアンテナで館長の言葉を受けとめてもらいたい。
心にグッとくる館長のストレートな表現。
勉強した者だけが味わえるご褒美ですよ~。


カポエイラを学ぶ。
ポルトガル語を学ぶ。
そこから気づくニッポンのこと。
人として大切なこと。

事を突き詰めていくとジャンルを超えた色んな事と繋がって、
自分の視界がみるみる広がっていきます。
私はカポエイラを通じてそれを感じています。



千葉支部代表 中村

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